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2025年1月31日

第21回日本循環器看護学会学術集会「看護師のための心不全療養指導士café」レポート

中島 菜穂子(久留米大学病院)


2024年11月9日・10日、第21回日本循環器看護学会学術集会が開催されました。その中で特別企画「看護師のための心不全療養指導士Café:チーム医療の柱となる心不全療養指導士の看護師よ集まれ!我らが目指す役割の追求へ!」というタイトルのもと、看護師同士が自由に話し合う場を企画しました。その熱い心不全療養指導士caféの内容をレポートします。

企画の意図は看護師同士が語り合う場

 現在各地で心不全療養指導士ネットワークが立ち上がり、多職種連携の輪が広がり、心不全チーム医療の礎ができつつあります。心不全療養指導士の資格を有する看護師は、多職種チームの一員としての役割とともに、心不全ケアを専門とする看護師として、知識・技術を向上させることが重要になります。今回このような背景にある心不全療養指導士、そして心不全療養指導士を目指す看護師を対象とし、看護師同士の悩みや困難に感じていることを伝える場として企画しました。

看護師として「課題や困難に感じていること」を共有

 日本各地から64名の看護師が参加されました。病棟勤務の看護師が68%と最多で、外来、診療所、訪問看護ステーションなど多様な療養場所に勤務する看護師が集まりました。

 日本循環器看護学会理事長、日本循環器学会心不全療養指導士統括部会副部会長 眞茅みゆき先生よりご挨拶をいただき、東京女子医科大学病院の若林留美先生の進行のもと、職場や地域により11のグループに分かれてディスカッションを行いました。ファシリテーターは、慢性心不全看護認定看護師教育課程の研修生が担いました。

 アイスブレーキングでは、自己紹介と看護師としての自分のキャリアや目標とするキャリアについて紹介しあいました。グループディスカッションのテーマは、「看護師としての現在の課題や困難に感じていること」とし、ひとつの課題に絞り解決に向けて話し合いました。ファシリテーター進行のもと、熱いディスカッションが繰り広げられた結果、心不全療養指導士としての活動の困難感、患者指導について、地域連携について等の幅広い内容が共有されました。

療養支援フロー

参加者の反応と今後について

 アンケートの結果(49件 回答率76.5%)より心不全療養指導士を取得している看護師は37名(75.5%)いらっしゃいました。参加への満足度は、満足81.6%、やや満足18.4%と熱いディスカッションを反映した結果を頂きました。自由記載によると、「看護師同士で楽しかった」「モチベーションアップにつながった」「悩みを共有できてよかった」という意見が多く、「心不全療養指導士の活動が参考になった」「同じ資格を取得している同士で話ができてよかった」という意見もありました。「時間が足りなかった」という意見もあり、話し合いが大変盛り上がったことが伺えます。

療養支援フロー

 他の地域や施設とのつながりが難しい看護師もおり、看護師同士の悩みを共有する場へのニーズは高いです。今回、日本循環器看護学会学術集会において「看護師のための心不全療養指導士café」を開催し、心不全ケアを専門とする看護師としての共通の悩み、課題などを共有することができ、今後の活動に対するきっかけにもつながったと考えています。今後も学術集会において話し合う場を提供することはモチベーションアップの機会にもなり、大変重要だと再認識できました。

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